Intego FileGuard ユーザーズガイド

本書はコンピュータに仮想金庫を作成し大切なファイルを保護するプログラム、Intego FileGuard のユーザーズガイドです。下記の目次からはマニュアルの各セクションに移動できます。FileGuard のインストール方法、および NetUpdate を使ったプログラムやフィルタの更新方法について詳しくは Intego クイックスタートガイドを参照してください。

Intego FileGuard へようこそ

Mac を仕事または遊びで使うにせよ、日常生活で活用するにせよ、Mac での作業にはさまざまなファイルが存在しています。音楽やムービー、写真、ワープロの書類、スプレッドシート、住所録、レポート、メールやTo-Do リストなどを皆さんもお持ちでしょう。これらほとんどのファイルは特別に保護する必要はありませんが、なかには機密度の高いものもあります。例えば、仕事上の書類、個人資産の記録、個人的な電子メール、インスタントメッセンジャーの履歴などです。Mac OS X をお使いなら、ユーザアカウントにログインするときにパスワードを要求することで機密を保護してくれますが、ハッカーやデータ窃盗犯、その他悪意のある人物は認証による保護をすり抜けてしまう可能性があります。

ノート型の Mac を所有しており外出先でも使用するようなら、脅威はさらに大きくなります。コンピュータを紛失してしまうと、休暇中の写真や旅程表をなくすだけでは済みません。FileGuard は解読不能な仮想金庫を作成し、大切なすべてのファイルを保護します。金庫は必要なだけ作成でき、ファイルの種類ごとに使い分けるこ ともできます。電子メール用に一つ金庫を作り、さらにビジネス書類用、資産記録用、計画表用、住所録用、日程表用、カレンダー用といった具合です。それぞれの金庫には独自のパスワードを設定でき、金庫を閉じると他にはもうその中身を入手する手だてはありません。金庫のサイズには上限を設定できます。ファイルを追加するたびに、その上限に達するまで金庫のサイズは自動的に拡張されます。

FileGuard の金庫は安全なだけでなく、移動もできます。ファイルサーバや外付けディスクに金庫を保存すれば、誰にも開けられることなくオフィスや自宅の Mac に持ち出せます。さらに FileGuard の金庫を友人や家族、同僚に送れば、たとえ相手が FileGuard ソフトウェアを持っていなくても、パスワードさえ知っていれば金庫の中身を入手できます。

FileGuard 金庫の扱いは簡単です。Finder で金庫のアイコンをダブルクリックし、パスワードを入力すれば開くことができます。金庫が開いている状態で、金庫のアイコンにファイルをドラッグするとそのファイルが金庫に追加されます。さらに、金庫のフローティング アバター (常に他のウインドウの手前に表示される独自のアイコン)を使用すれば、いつでも必要なときにファイルをアバダー上にドラッグして金庫に追加できるようになります。またアバターは他のウインドウと同じく、選択されるまで後ろに隠しておくこともできます。また、メニューバーの Intego メニューからも簡単に金庫を使用できます。Intego メニューから開きたい金庫を選び、パスワードを入力すれば、それがどこに保管されていても開くことができます。また、Mac OS X 標準の「開く」と「保存」ダイアログを使用して、金庫から必要なファイルを取り出したり、未保護の状態でハードディ スクに書き込まれないよう金庫にファイルを直接保存したりもできます。

用途にあわせた金庫の作成

FileGuard X5 には金庫を手軽に作成するための実用的なアシスタント機能が搭載されており、また FileGuard アプリケーションからも金庫の作成や設定の変更が行えます。またアプリケーションでは、すべての金庫を開いたり閉じたり、設定を変更したり、金庫のサイズの変更や圧縮などについて設定、管理できます。

さまざまな取り扱いに注意が必要なファイルのための金庫を作成できることに加え、FileGuard では電子メールやインスタントメッセンジャーの履歴を保護する専用の金庫を作成することもできます。電子メールやインスタントメッセンジャー用の金庫を作成すると、FileGuard は電子メールやインスタントメッセンジャー・プログラムのファイルをすべてこの金庫にコピーします。この金庫を開き、保護対象のプログラムを起動すると、そのプログラムが金庫からファイルを読み書きします。それからプログラムを終了して金庫を閉じれば、大切なファイルは引き続き保護されます。FileGuard にはこうした金庫の他、特定のフォルダ(「書類」フォルダなど)用の金庫や、保護したいフォルダ用のカスタム金庫の作成を手助けするアシスタント機能があります。

FileGuard のインストール

必要なシステム環境

Intego FileGuard のインストール

Intego FileGuard のインストール方法、およびシリアル番号の登録のしかたについて詳しくは Intego クイックスタートガイド を参照してください。

FileGuard のアップデート

Intego FileGuard は、プログラムに付属してインストールされる Intego NetUpdate を使用し、プログラム本体のアップデートが提供されます。NetUpdate の使い方について詳しくは Intego クイックスタートガイド を参照してください。

お持ちの Intego FileGuard について

お使いの FileGuard に関する情報は、「FileGuard」 > 「FileGuard について」を選択して確認できます。バージョン番号、サポート番号(テクニカルサポートを受ける際に必要になる番号)など、FileGuard に関する情報が表示されます。

テクニカルサポート

FileGuard のユーザ登録をお済ませになったお客様を対象に、技術サポートをさせていただきます。

金庫の作成

FileGuard は 金庫 と呼ばれる暗号化されたフォルダに皆さんのファイルを保管し、保護します。パスワードを使って金庫を開けば、普通の Mac OS X フォルダとほとんど同じように機能します。ファイルの追加や削除、アプリケーションからの使用、金庫の削除などが可能です。ただし、金庫のパスワードを知らない場合、その内容は完全に入手不能になります。実際、パスワードがなければ中に何が入っているか見ることすらできません。

警告: FileGuard の金庫は非常に強力です。パスワードをなくしてしまうと、その金庫の中身はおそらく永久に入手不能になってしまいます。

FileGuard は非常に使いやすく、一度金庫を作成すればその多くの機能は透明化されます。本ユーザーズガイドでは、皆さんのデータを保護する金庫について 3 つの重要な使 い方を解説します:

FileGuard の金庫は 4 通りの方法で作成できます:

デフォルトでは、金庫には保護したいフォルダやファイルの コピー が入れられ、 元のファイルはそのまま元の場所にとどまるように設定されています。完全な保護のためには、 元のファイルを削除しなければなりません。詳しくは、「金庫の設定を変更」の「詳細設定」セクションをご覧ください。

特に設定を変更しない場合、新規に作成される金庫のアイコンはデスクトップに表示され、アニメーション効果を持つアバターが画面のもう一つの位置に配置され、フォルダは開いた状態になります。アバターの使い方や金庫の開き方については、「金庫を実際に使用」をご覧ください。

FileGuard アシスタントで金庫を作成

FileGuard を初めて起動すると、FileGuard アシスタントが表示されます。(「FileGuard」 > 「FileGuard アシスタントを起動」を選択すれば、いつでもアシスタントを起動できます。)最初のウインドウでは、金庫について簡単に説明しています。

右下隅の右向き三角形をクリックすると次の画面に移動します。左向き三角形をクリックすればいつでも前の画面に戻ることができ、連続して右向き矢印をクリックすれば画面をスキップすることもできます。

次の画面では、既存の電子メールを保護する金庫を作成できます。同様に、これから受信および送信する新たな電子メールも保護されます。ここでは、お使いの Mac に正しくインストールされているプログラムのみが表示され、選択できます。下図の例では、2 つの電子メール・プログラムがインストールされており、Apple Mail に保存されている電子メールのみ保護の対象として選択しています。

次の画面では、チャット・プログラムのログ保護を電子メールの場合と同じように設定します。一部のプログラム(Apple iChat など)では、デフォルトでログの保存が無効になっています。ログを有効にしていない場合は保護する対象がないため、そのプログラムのチェックボックスは使用できない状態になっています。下図の例では、Apple iChat の保護を選択しました。(各チャット・プログラムの環境設定からログの設定が変更できます。)

チャットや電子メールのファイルを保護する場合、FileGuard は将来に備え、まず現在のチャット履歴のフォルダまたは電子メールフォルダの 10 倍のサイズの金庫を作成します。ですがメッセージの送受信を繰り返し行うにつれ、いずれ金庫のサイズをより大きくしなければならなくなる可能性もあります。金庫の拡張について詳しくは「金庫の設定を変更」の「アピアラ ンス & サイズ」セクションをご覧ください。

FileGuard はこれらのファイルを保護する際、ファイルが標準で保存されているフォルダを見つけ、そのフォルダを金庫に変換します。電子メールまたはチャットプログラム用のフォルダを移動または削除している場合、FileGuard はそれを保護できないため、そのプログラムのチェックボックスは無効になります。

FileGuard が作成した電子メールとチャットプログラム用の金庫はデスクトップに表示され、明快な名前が付けられます。例えば iChat フォルダを保護した場合は「チャット ‒ iChat」という名前の金庫が作成されます。

次の画面では、ハードディスク上のその他のあらゆるフォルダの保護が設定できます。上部には、一般に保護したいと考えられる 4 つのフォルダのチェックボックスがあります。ミュージック、ピクチャ、ムービー、書類のフォルダです。ここではいずれのフォルダも保護していません。

チェックボックスのいずれかが選択できない状態になっている場合があります。例えば上図のように、 iChat の記録を保護する金庫を作成するようにすると、 iChat の記録は書類フォルダの中にあるため、「書類」チェックボックスは無効になります。「書類」チェックボックスを有効にするには、FileGuard アシス タントの最初まで戻り、「書類」フォルダに内包される金庫が作成される設定のチェックボックスのチェックをすべて解除します。それから上図の画面に戻ると、「書類」フォルダのチェックボックスが選択可能になっているはずです。

この画面の下側は、保護したいフォルダを任意に追加する場所です。2 通りの方法でフォルダを追加できます:

ここに追加されたフォルダはパスで表示されます。つまりそのフォルダが保存されているハードディスク上の場所が表示されます。

完了したら右向き三角形をクリックします。金庫内に金庫を作成することはできません。作成しようとすると、警告メッセージが表示され、FileGuard は最後に追加されたフォルダを取り除きます。

次の画面では、将来に備えた空の金庫を作成できます。

ポップアップメニューから作成する金庫のサイズを 1 MB から 100 GB の範囲で選択します。選択できるサイズは、10 倍ごとになっています。

金庫をどのくらいの大きさにすればよいか分からなくても、心配はいりません。金庫のサイズはいつでも変更可能です。小さすぎるサイズを選ぶと、サイズの大きいファイルを金庫に入れようとしたときに、Mac OS X のエラーメッセージが表示されてしまいます。また、ハードディスクの空き容量よりも大きなサイズは選ばないでください。いずれにせよ、新規の金庫を作成したときに、選択したサイズすべてが使用されるわけではありません。金庫は最小限のサイズで作成され、ファイルを追加するごとにサイズが大きくなってゆきます。例えば、10 GB を金庫のサイズとして選択しても、空の金庫は 10 MB ちょっとしかスペースを取りません。ファイルが追加されるにつれ、必要に応じてサイズが大きくなりますが、10 GB より大きくはなりません。(金庫のサイズや圧縮設定は「設定」ウインドウで変更できます。「金庫の設定を変更」の「アピアランス & サイズ」セクションをご覧ください。)

次の表は、よくあるファイルの種類に応じた金庫サイズの目安です:

保護する一般的なファイルの種類 最初の金庫サイズ 説明
一般的なビジネス文書 100 MB - 1 GB ビジネス文書はたいていテキストで作成されるため、あまり容量を取りません。プレゼンテーション、写真、ロゴ、表などの画像ファイルは十分なサイズを確保する必要があります。
写真や画像 1 GB - 10 GB デジタル写真に必要なサイズは、カメラの解像度と圧縮方式によって変わります。携帯電話のカメラで撮った写真なら 1 MB 程度ですが、高性能なカメラ機種の場合、圧縮しない画像はその 20 MB 以上になります。
メディアファイル 10 GB 音楽や動画は最も大きなファイルに属し、それらを保管する金庫も大きなサイズを必要とします。

右向き三角形をクリックして次のアシスタント画面に移動し、金庫のパスワー ドを入力し、確認のため再入力を行います。

右向き三角形をクリックするとアシスタントの最後の画面に移動します。

最後に、これまでアシスタントで選択した内容を確認します。「設定」ボタンをクリックすると 選択した通りの金庫が作成され、FileGuard アシスタントは終了します。FileGuard 本体は起動したまま、指定したフォルダが保護されます。作成した金庫がデスクトップに表示されているはずです。アシスタントで選択してきた内容を変更するには左向き三角形をクリックして戻り、必要な変更を行ったら、またこの画面に進んで「設定」をクリックします。

作成中の金庫は使用可能な金庫とは外見が異なります。例えばデフォルトの 「クラシック」アイコンの場合、作成中はメタリックグレイで表示されますが、使用できる状態になると黄金色に変わります。

FileGuard メインウインドウで金庫を作成

FileGuard のメインウインドウでも金庫を作成できます。それには、アプリケーションフォルダの FileGuard アイコンをダブルクリックするか、Intego メニューから「FileGuard を開く」を選択してプログラムを起動します。

次に、「金庫」メニューから「新規...」を選択するか、メインウインドウの「新規」ボタンをクリックしま す。金庫に入れたいものが決まっている場合、その項目を Finder から「新規」ボタ ンにドラッグすると、その項目を収めた金庫が作成されます。

新しく作成された金庫の「設定」ウインドウが表示されます。

とにかく簡単に金庫を作成したいだけなら、パスワードとその再入力欄以外は無視しても構いません。パスワードを入力し、「作成」をクリックします。「名称未設定の金庫」という名前の新しい金庫が Mac のデスクトップに表示されます。

新規金庫の「設定」ウインドウは、後述の「金庫の設定を変更」で紹介するウインドウとよく似ていますが、大きな違いが 2 つあります。

まず、この「設定」ウインドウには「中身」というセクションがあり、FileGuard で金庫を新規作成するときに追加したいファイルを指定できます。ファイルを追加するには、以下の 2 通りの方法があります:

第二に、この「設定」ウインドウには「作成オプション」セクションがあります。最初の欄は金庫のメインキーとなるパスワードの入力欄です。お好きなパスワードを合計 2 回入力します。1 回目は「パスワード」欄、もう 1 回は「認証」欄です。入力が一致しない場合、金庫は作成されず、再入力が必要になります。

適切なパスワードを入力することは重要です。つい、推測しやすいパスワード(誕生日など)や、コンピュータが次々と単語を選ぶ総当たり方式で容易に破られてしまうパス ワードを選ぶことがあります。(辞書で見つけてきた単語なども、こういった理由からパスワードには不適切です。)

FileGuard は Apple のパスワードアシスタントを利用して、覚えやすく安全なパスワードを選ぶ手助けをします。「パスワードアシスタント」を使用するには、「パス ワード」欄の右にある鍵アイコンをクリックします。

「パスワードアシスタント」上部のポップアップメニューでは、パスワード候補の「タイプ」を選択できます。

どの種類を選択した場合でも、「候補」欄には 1 つのパスワードが表示され、その欄右側の下向き三角をクリックすると他の候補一覧が表示されます。「長さ」 スライダではパスワードの長さを変更できます。最初の候補を受け入れなかった場合、「品質」バーではパスワードの強度を表示し、「ヒント」欄には強度を上 げる方策を表示します。

「作成オプション」セクションの下部では、金庫の名前と設置場所、つまりハードディスク上の保存先を設定します。ただし、それは皆さんが金庫を開いたとき金庫内のファイルが置かれる場所とは限りません。金庫の「マウントポイント」変更 について、詳しくは「金庫の設定を変更」の「詳細設定」セクションをご覧ください。

「設定」ウインドウの「アピアランス & サイズ」「詳細設定」項目については「金庫の設定を変更」で詳しく説明しています。

コンテキストメニューで金庫を作成

もう1つの方法として、Finder 上を Control キーを押しながらクリックするか、マウスの右ボタンをクリックして金庫を作成することもできます。実際に表示されるコンテキストメニューの内容は、お使いの Mac の設定、インストールされているプログラム、 およびクリックしたときにマウスカーソルがどこの上に置かれているかによって変わります。また、お使いの Mac OS X が 10.5 か 10.6 かによって操作方法が若干異なります。Mac OS X 10.5 Leopard をご使用の場合、コンテキストメニューを表示すると、 「その他」というサブメニューがあります。これをクリックすると「FileGuard 」があり、さらに「新規金庫…」と「中身を含めた新規金庫…」というメニューコマンドがあります。

Mac OS X 10.6 Snow Leopard をご使用の場合、操作が異なります。まず、正しいメニューコマンドを表示させるためには Finder 上で項目をクリックする必要があります。次に「サービス」をポイントし、表示されるサービスメニューから FileGuard のオプションを選択します。

「新規金庫…」を選択すると、上述の「FileGuard メインウインドウで金庫を作成」セクションの新規金庫を作成するウインドウが開きます。「中身を含めた新規金庫…」を選択すると、下図のように同じウインドウが、Finder で選択していた項目が「中身」セクションに入った状態で表示されます:

Control を押しながらクリックする位置: 「中身を含めた新規金庫…」を選択して作成される金庫の中身
デスクトップ、または何も選択されていない任意のウインドウ(Mac OS X 10.5 のみ) デスクトップ上に表示されているすべての項目、またはウインドウ内のすべての項目。
単独のファイル クリックしたそのファイル。
複数のファイル ハイライト表示されたすべてのファイル。保護したいファイルすべてを Command キーまたは Shift キーを押したままクリックして選択し、ハイライト表示されたいずれかのファイルを Control キーを押しながらクリックして、表示されるコンテキストメニューから「中身を含めた新規金庫…」を選択します。
単独のフォルダ クリックしたフォルダおよび内包するすべてのファイル。
金庫 クリックした金庫。新規金庫に内包されます。

デフォルトでは、「中身を含めた新規金庫…」を選択して作成される金庫は、可能な限りサイズを小さくするよう圧縮されるため、「読み出しのみ」になっています。その金庫に項目を追加したり内容を変更したりするには、「設定」ウインドウで「サイズ」の設定を「圧縮(読み出しのみ)」以外に変更してください。詳しくは、「金庫の設定を変更」の「アピアランス & サイズ」をご覧ください。

Control キーを押しながら金庫またはそのアバターをクリックすると、他にもオプションが表示されます。それらオプションについては「金庫を実際に使用」をご覧ください。

Intego メニューまたは Mac OS X Dock で金庫を作成

Intego メニューをクリックし、「FileGuard」 > 「新規金庫…」 を選択して金庫を作成することもできます。これは、前述のコンテキストメニューで「新規金庫…」を選択した場合と同様です。

Dock から新規金庫を作成

Intego メニューから新規金庫を作成

FileGuard が起動しているときは、Mac OS X Dock にある FileGuard アイコンを Control キーを押しながらクリックするか、またはクリックした状態でしばらく待てば、「新規金庫…」オプションが表示されます。この操作でコンテキストメニューや Intego メニューと同じように金庫を作成できます。

金庫の設定の変更

いくつか金庫を作成したら、早速その能力と自由度を実感しましょう。皆さんの好みとワークフローに合わせて金庫を変更する方法を紹介します:

これらは金庫の「設定」ウインドウから設定できます。「設定」ウインドウは以下の方法で利用できます:

いずれの場合でも、「設定」ウインドウは金庫が金庫のオーナーによって開かれているときにしか利用できません。金庫を開ける方法については、「金庫を実際に使用」を参照してください。

「設定」ウインドウは新規の金庫を作成するときに表示されるものとほとんど同じですが、違いが 2 つあります。まず、ここには「FileGuard メインウインドウで金庫を作成」で説明されているような「中身」セクションがありません。次に、「作成オプション」セクションの代わりに「許可」セクションがあります。したがって、この「設定」ウインドウは、全部で 3 つのセクションから成っています。「アピアランス & サイズ」、「許可」、 「詳細設定」です。順番に各セクションについて説明します。

各セクションには右向きの三角形が付いており、クリックするとそのセクションの内容を展開して表示したり、折りたたんで隠したりできます。

オプションが表示されていない場合は、必要に応じてセクションの三角形をクリックして展開します。反対に、ウインドウが縦に伸び過ぎて画面に収まらない場合は、三角形をクリックしてセクションを折りたたんで隠します。

また、FileGuard にはヘルプが用意されています。「設定」ウインドウのオプショ ンには、その上にマウスカーソルを数秒置いておくとヘルプテキストが表示されるものがあります。

アピアランス & サイズ

最初のセクションでは、金庫の特徴に関わる 4 つのオプションを設定します。アバター、金庫の可視設定、金庫ウインドウを自動で開くかどうか、金庫サイズです。

「イメージ」ポップアップメニューでは、金庫のアピアランスを 16 のアバターから選択します。いずれもアニメーション表示され、さらに金庫が閉じているか開いているかが一目で分かるように なっています。「設定」ウインドウでいずれかのアバターを選択すると、金庫が開閉する様子のアニメーションが繰り返し再生され、この金庫を実際に開いたり閉じたりしたときにどのように表示されるかがわかります。

次の「モード」メニューでは、金庫が使用可能なときにアバターを表示するかどうかを選択します。デフォルトでは「表示」が選択されており、アバターはデスクトップにありますが、他のウインド ウに隠れることもあります。「フローティング」を選ぶと、すぐに利用できるようアバターが常に一番手前に表示されます。「非表示」を選択すると、この金庫のアバターは表示されなくなります。

「ウインドウを自動で開く」チェックボックスは、金庫が開いたときその内容を自動で表示するかどうかを設定します。チェックを入れない場合は、中身を表示するには金庫を 2 回ダブルクリックする必要があります。具体的には 1 回目で金庫を開き(パ スワードを入力)、2 回目で内容を表示します。

「サイズ」ポップアップメニューで金庫の最大サイズを決定します。「変更しない」を選ぶと現在のサイズが維持され、「圧縮(読み出しのみ)」を選ぶと Mac の機能を利用して金庫の内容を圧縮して容量を節約します。最適な金庫サイズを決定するには、「金庫の作成」の「FileGuard アシスタントで金庫を作成」セクションを参考にしてください。

許可

次の「許可」セクションでは、選択したグループまたは一般のユーザに対し、金庫の内容の利用をすべてまたは部分的に認めるかどうかを設定します。また、非常時に Intego 社のテクニカルサポートチームが金庫の内容を復旧することを許可するかどうかも設定します。

「パスワードをなくした場合のデータ復旧を許可」チェックボックスは、パスワ ードを紛失または忘れてしまった金庫を Intego 社のテクニカルサポートチーム(それ以外には許可しません)が開くのを許可するかどうかを設定します。会社を 退職して連絡が取れなくなった人だけが管理していた重要な仕事上のデータを取り出したい、といった場合が考えられます。このチェックボックスはデフォルトではチェックされていません。この状態でパスワードを紛失すると、金庫内のデータは回復不能になってしまいます。この機能についての詳細は、Intego 社のテクニカルサポートにお問い合わせください。

「グループへの許可」では、金庫に別のパス ワードを割り当てた上で、他の人に一部またはすべてのアクセス権を付与するかを設定します。「その他への許可」では、パスワー ド入力を必要としない人たちに認めるアクセス権を設定します。

「グループへの許可」および「その他への許可」ポップアップメニューには、次のオプションがあります。グループまたは一般のユーザのアクセスをまったく許可しない設定の「なし」、金庫からファイルのコピーは許可するが内容の変更は許可しない設定の「読み出しのみ」、金庫にファイルを追加するのを許可するが何が入っているかは確認できない設定の「ドロップボックス」、グループまたは一般のユーザにオーナーと同じ権限を与える設定の「読み書き」、という以上 4 つです。

ただし、他の人たちに「読み書き」を許可しても、金庫の設定変更は金庫のオーナー以外にはできません。言い換えれば、オーナーである皆さんはいつでもこうした権限を無効にした り、金庫の設定を変更したりできます。

詳細設定

「設定」ウインドウの一番下にある「詳細設定」セクションでは、FileGuard の詳細な設定を行います。

「オリジナルの項目」ポップアップメニューでは、金庫に入れられた項目をどう扱うかを選択します。デフォルトでは、金庫に入れられた項目は金庫のほか、元の場所にも存在し続けます。例外として、FileGuard アシスタントで作成した電子メールやチャット・プログラム用の金庫の場合は、元の項目はゴミ箱に入れられます。このメニューには、以下のオプションがあります:

何もしない 金庫に入れられ、さらにオリジナルのファイルは元の場所にそのまま存在し続けます。金庫にファイルをバックアップするのに便利なオプションです。
ゴミ箱に入れる オリジナルのファイルは元の場所から削除され、ゴミ箱に入れられます。ゴミ箱を空にすると、そのファイルは永久に削除されます。
削除 オリジナルのファイルはハードディスクから削除されます。
確実に削除(1 回) オリジナルのファイルはハードディスクから削除され、そのファイルが使用していたディスク上のスペースはランダムな文字列によって上書きされます。
確実に削除(7 回) 上記と同じですが、より安全性が増します。
確実に削除(35 回) 上記と同じですが、安全性は最高レベルになります。

「自動圧縮」ポップアップメニューでは、金庫が閉じられたら FileGuard が金庫を検証し、内容が削除されていたら空きスペースを開放するかどうかを設定します。FileGuard が圧縮によって空きスペースを確保することで、ハードディスク上の一定の容量を節約できるなら、それを実行します。「常時」を選択すると、FileGuard は金庫が閉じられるたびに容量を節約しようとします。この処理により、金庫を閉じる動作が若干遅くなることがあります。

「自動閉鎖」ポップアップメニューでは、一定の時間金庫を使用していない場合に金庫の利用を遮断する設定をします。「しない」以外のオプションを選ぶと、金庫は設定された時間が経過すると自動で閉じられます。「スリープで閉鎖」チェックボックスは、ノート型機種を閉じるなどしてお使いのコンピュータをスリープさせたときに、金庫を閉じるかどうかを設定します。金庫が閉じたときに開かれていたファイルに関する大切な注意事項が「金庫を実際に使用」にあります。

「暗号化」ポップアップメニューでは、暗号化を「AES-128」またはより安全な「AES-256」の 2 段階から選択できます。

「マウントポイント」では、金庫が開かれたときに金庫の内容をどこに表示するかを選択します。このオプションは FileGuard の柔軟さを示す大事な機能です。金庫はどこにでも保管できますが、お使いの Mac の任意の場所に金庫を「マウント」、つまり金庫内のファイルやフォルダを内包した仮想ディスクを作成するように設定できます。デフォルトでは、開いた金庫はホームフォルダにある金庫フォルダに表示されます。

マウントポイントの変更は、ファイルを他の場所に表示したい何らかの理由がある場合以外は、行うべきではありません。例えば、電子メールやチャット・プログラムはそれ自身が使用するファイルが特定の場所にあることを前提とするため、FileGuard アシスタントで作成された電子メールやチャット・プログラム用の金庫にはそれぞれのマウントポイントがあります。これらの金庫のマウントポイントを変更しても、電子メールやチャット・プログラムは普通に動作します。ただし、その中身はもう FileGuard によって保護されません。

マウントポイントを変更するには、ポップアップメニューから「パス:」を選択し、希望する場所を選んで「開く」をクリックします。

警告: マウントポイントのパスとして既存のフォルダ やディレクトリを指定すると、FileGuard の金庫がそのフォルダあるいはディレクトリに置き換わって表示されます。例えば、マウントポイントのパスとして「デスクトップ」を指定すると、金庫を開くと同時にデスクトップ上のすべてのファイルが消失したように見えます。このような状態になっても、デスクトップ上のファイルは維持されていますが、金庫の中身がデスクトップの上にかぶさって表示され、本来のファイルが見えないだけです。

この状態からデスクトップ上のファイルの表示を復活させるには、Finder でマウントされた金庫を選んで「ファイル」メニューから「“金庫” の取り出し」を選ぶか、FileGuard のメインウインドウまたはアバターのコンテキストメニューから金庫を閉じるか、 しまってください。なお OS X の Finder の問題で瞬時に本来のフォルダやディレクトリの内容が表示されない場合があります。その場合も、しばらくシステムを使用し続けると正常に表示されます。あるいは OS X を再起動しても正常な表示に戻ります。

例外的に、金庫が保存されているフォルダあるいはディレクトリをマウントポイントに指定した場合は、マウントポイントの設定を無視して必ずデフォルトのマウントポイントが使用されます。

こうした問題を避けるためにも、特別な理由がなければ、マウントポイントはデフォルトの設定から変更しないでください。

金庫を実際に使用

これまで金庫をニーズに合わせて設定する方法を説明しました。では実際に使用してみましょう。FileGuard の大部分の機能は、Finder で金庫をダブルクリックまたは Control キーを押しながらクリックして利用できますが、時にはすべての金庫を一カ所で管理したいこともあるでしょう。FileGuard メインウインドウでそれが可能です。メインウインドウを表示するには、FileGuard アイコンをダブルクリックするか、Intego メニューから選択して、FileGuard を起動してください。

FileGuard メインウインドウは、使用可能な金庫の一覧と、それらの操作を行うボタンという 2 つの部分から成っています。

上の例では、3 つの金庫が利用できます。一番左の列にある色付きの点は、金庫の状態を表しています。緑は開いているもの、黄色は閉じているがしまわれていないもの、赤は閉じていてしまわれているものです。二番目の列には、金庫に設定したアバターが表示されており、金庫が開いているか閉じているかを表します。このアバターは、金庫の「設定」ウインドウからいつでも変更できます。三番目の列は金庫の名前を表示します。マウスカーソルを金庫の名前の上に置くと、その金庫のパス(ディスク上の場所)が表示されます。

金庫一覧は数秒ごとに自動で更新されますが、FileGuard メインウインドウが画面の手前に表示されると即座に更新されます。例えば、金庫をゴミ箱に入れ、ゴミ箱を空にしてメインウインドウに戻ると、その金庫は一覧から消去されます。

画面右側には、選択された金庫に対する操作ボタンが表示されます。金庫が選択 されていない状態では、「新規」ボタンのみが使用可能になっています。

金庫: 開く、閉じる、しまう

標準のフォルダと同様に、FileGuard の金庫は開いたり閉じたりが可能です。また FileGuard の金庫は、「しまう」ことによってより確実に閉じることもできます。

開いた状態(緑) 金庫の内容は設定で許可された制限内で利用可能です。ファイルの追加、ファイルの削除、設定変更が可能で、デスクトップにアバターが表示されます。ただし、金庫の削除やゴミ箱への移動はできません。
閉じた状態(黄色) 金庫の内容は金庫を開いてパスワードを入力するまで利用できませんが、アバターは表示されています。項目の追加や削除、設定変更、金庫そのものの削除はできません。閉じた状態は、アバターを表示する設定にしていないと発生しません。アバターを表示しない金庫を閉じると、「しまう」と同じ状態になります。Mac OS X は閉じた金庫を開いたファイルとして扱いますが、その内容は利用できません。
しまわれた状態(赤) 閉じた金庫と同様、しまわれた金庫はその内容を利用できません。この状態では、金庫の名前変更、ゴミ箱への移動や削除が安全に行えます。(「金庫を実際に使用」の「金庫の名前変更と削除」を参照してください。)

金庫を「開く」、「閉じる」、「しまう」には、いくつかの方法があります。以下の表を参照してください:

金庫に対する操作:   開く     閉じる   しまう
Mac OS X Finder から。金庫は Finder のフォルダと同じ操作で扱います。金庫をダブルクリック、「ファイル」 > 「開く」を選択、Control キーを押しながら金庫をクリックしコンテキストメニューから「開く」を選択、が実行できます。金庫が既に開いていればその内容が表示され、閉じているかしまわれていれば FileGuard がパスワードを要求し、パスワードが正しければ金庫を開きます。開いている金庫のアイコンを Command キーを押しながらダブルクリックして、金庫を閉じます。
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Intego メニューから。お使いの Mac にあるすべての金庫が、そのアイコンと状態とともに Intego メニュー > 「FileGuard」に一覧表示されます。開いている金庫を選ぶとその内容が表示されます。閉じているかしまわれている金庫を選ぶと、正しいパスワードを入力した後に金庫が開きます。開いている金庫を Command キーを押しながら選択すると、その金庫は閉じます。
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Mac OS X Dock から。FileGuard の起動中、 Control キーを押しながら Dock の FileGuard アイコンをクリックすると、お使いの Mac にある金庫が一覧表示されます。Intego メニューと同じく、開いている金庫を選ぶとその内容が表示されます。閉じているかしまわれている金庫を選ぶと、正しいパスワードを入力した後に金庫が開きます。
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コンテキストメニューから。Control キーを押しながら金庫をクリックし、FileGuard を選択します。金庫が開いていれば「閉じる」または「しまう」を選択できます。金庫が閉じていれば、「しまう」しか選択できません。
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Control キーを押しながら金庫アバターをクリック。金庫が開いていれば「閉じる」または「しまう」を選択できます。金庫が閉じていれば、「しまう」しか選択できません。
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金庫アバターをダブルクリック。金庫が既に開いていればその内容が表示され、閉じているかしまわれていれば FileGuard がパスワードを要求し、正しいパスワードを入力すると金庫が開きます。開いている金庫アバターを Command キーを押しながらダブルクリックして、金庫を閉じます。
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FileGuard メインウインドウの各ボタンから。金庫を選択し、該当するボタンをクリックします。
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FileGuard メインウインドウで Command キーを押しながら開いている金庫をダブルクリック。その金庫を閉じます。
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FileGuard メインウインドウを起動し、メニューバーまたはキーボードショートカットを使用。メニューバーの「金庫」メニューから、「開く」(Command-O)、「閉じ る」(Command-W)、「しまう」(Option-Command-P)が使用できます。
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金庫を開こうとしているとき。気が変わってその金庫を開くのをやめる場合に備え、「しまう」ボタンが利用可能になります。
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警告: 金庫内にあるファイルを開いている状態で、金庫を閉じるかしまうと、それらのファイルは保存して金庫に戻せなくなります。開いているファイルを保存するには、「別名で保存…」して他の場所に保存してください。

金庫を再度開くと、最後に金庫に保存した状態のファイルが収められています。金庫を閉じてからそのファイルに加えた変更は反映されていません。他の場所に保存したより新しい状態のファイルのコピーで金庫内のファイルを置き換えてください。

警告: 一部のプログラムは、開いているファイルを特殊な方法で扱います。金庫内にある書類で問題が起こったら、金庫を閉じる前に、ファイルを開いているプログラムを終了してみてください。

いずれのやり方でも、閉じている、またはしまわれている金庫を開くと、パスワードの入力を要求するダイアログが表示されます。

「グループへの許可」または「その他への許可」設定で金庫へのアクセス権を付与している場合、設定した制限付きで金庫を開くことができます。詳しくは、「金庫の設定を変更」の「許可」セクションをご覧ください。

「パスワードをキーチェーンに保存」チェックボックスをチェックすると、入力したパスワードが現在のユーザ専用の Mac OS X キーチェーンに記憶されます。他にも同じアカウントでお使いの Mac を使用するユーザがいる場合、キーチェーンのパスワードを変更しないのであれば、このチェックボックスはチェックしない方がよいでしょう。デフォルトでは、キーチェーンパスワードはログインパスワードと同一で、Mac にログインすると、キーチェーンのロックも解除されます。キーチェーンパスワードは、アプリケーションフォルダの「ユーティリティ」フォルダにある「キーチェーンアクセス」アプリケーションで変更できます。変更のしかたについては、キーチェーンアクセスのヘルプをご参照ください。

他のアプリケーション内から金庫を使用

FileGuard アシスタントで金庫を作成した場合、電子メールやチャットの履歴を保護するオプションがあります。(詳しくは、「金庫の作成」の「FileGuard アシスタントで金庫を作成」セクションを参照してください。)このオプションを有効にすると、電子メールやチャットのフォルダはパ スワード保護された金庫に置き換えられ、元のフォルダは削除されます。その金庫は(少なくとも Mac OS X にとっては)フォルダであるかのように見え、電子メールやチャット・プログラムが認識できるようになります。

別の言い方をすれば、電子メールやチャット・プログラムのようなアプリケーションからファイルの中身を見るには、金庫を開いておく必要があるということです。

FileGuard アシスタントでは、それらの金庫に明快な名前が付けられます。例えば 「電子メール ‒ Mail」は Apple Mail アーカイブを保護する金庫です。これを開けば、すべての電子メールが Apple Mail で見られるようになります。(詳しくは、「金庫を実際に使用」の「金庫: 開く、閉じる、しまう」セクションをご覧ください。)

アプリケーションにはいろいろなものがあります。起動時にすべてのファイルを利用可能にしておかなければならないものや、そこまで要求しないものもあります。アプリケーションを起動する に必要な金庫を開いておき、金庫を閉じる前にはアプリケーションを終了しておくのが最も良いやり方です。

アバター

デフォルトでは、どの金庫もアバター、すなわちその金庫を表現するさまざまなアピアランスの画像を持っています。金庫そのものとアバターは、同じ部屋に通じる 2 つのドアだと考えてください。一方のドアを塗り直したり塞いだりしても、部屋の中身やもう一方のドアには影響しません。

金庫が開いているか閉じている状態ではアバターが表示されますが、しまわれていると表示されません。下図は、開いている金庫と閉じている金庫、およびそのアバターの例です。

アバターが初めて表示される際は、すべて画面上の同じ位置に表示されますが、好きな位置にドラッグして移動できます。アバターは最後の位置を記憶しており、金庫をしまってから再度開くと、また同じ位置に表示されます。

アバターには、金庫本体のアイコンと同じ動作をする部分があります。金庫の中身を変更する権限を持っていれば、アバターにファイルをドラッグして金庫にフ ァイルを追加でき、開いている金庫のアバターをダブルクリックすればその金庫の中身が表示されます。

他のプログラムの手前に表示する、または金庫が開いているときは常に表示するといった表示設定の変更が可能です。詳しくは「金庫の設定を変更」の「アピアラ ンス & サイズ」セクションをご覧ください。

ファイルの追加と削除

金庫の中身を変更するには、いくつかの方法があります。いずれの場合も、金庫にファイルを追加すると、そのファイルの コピー が金庫内に作成されます。「設定」ウインド ウの「詳細設定」セクションにある「オリジナルの項目」ポップアップメニューで「何もしない」以外を選択した場合は、金庫アイコンまたはアバターにファイルをドラッグしたときにのみオリジナルのファイルが削除されます。しかし Finder に表示される金庫ウインドウにファイルをドラッグしたときは、オリジナルのファイルは削除されません。(詳しくは、「金庫の設定を変更」の「詳細設定」セクションをご覧ください。)

金庫に追加
  • Finder の金庫ウインドウに項目をドラッグする。
  • Finder の金庫アイコンに項目をドラッグする。
  • Finder の金庫アバターに項目をドラッグする。
  • 新規金庫を作成する際: 「中身」セクションに項目をドラッグするか、「+(プラス)」ボタンをクリックして項目を選択する。(「金庫の作成」の「FileGuard メインウインドウで金庫を作成」セクションを参照。)
金庫から削除
  • 開いている金庫ウインドウから直接 Mac OS X のゴミ箱に項目をドラッグする。
  • 削除したいファイルを選択し、Command キーを押し ながら Delete キーを押してゴミ箱に移動する。

注意:Finder から金庫のウインドウ、アイコン、アバターにファイルなどをドラッグする際、Command キーを押したままドラッグすると、オリジナルを削除できます。

金庫ウインドウの左下隅に斜線の入った鉛筆のアイコンが表示されている場合は、 その金庫に書き込む(ファイルやフォルダを入れる)権限を持っていないことを意味しています。

考えられる原因は 2 つあります:

金庫の移動、名前変更、削除、復元

しまわれた状態の金庫は他のファイルとほとんど同じように扱えます。電子メールによる送信やネットワークを介した転送、ポータブルハードディスク、USB ド ライブ、CD、DVD に入れての持ち運びが可能です。

ここで 1 つだけ覚えておかなければならないことがあります。データの完全性を保つため、コピーを作成する前には金庫をしまっておく、ということです。金庫が閉じているか開いている状態のとき、Mac は金庫を開いたファイルのように扱います。こういった状態の金庫から作成されたコピーは、想定していた内容を持っていなかったり、動作が不安定になったりする可能性があります。

金庫の名前を変更するには、Finder で金庫のアイコンをクリックし、キーボードの Return キーを押します。金庫の名前がハイライト表示され、新しい名前を入力できるようになります。FileGuard を選択して一番手前に表示された状態にするか、金庫の一覧が更新されるのを数秒待つと、FileGuard メインウ インドウでもその新しい名前が反映されます。

金庫の作成や設定の変更には FileGuard プログラムが必要ですが、金庫を開くだけならどの Mac ででも可能です。その際、金庫は読み取り専用で、適用されているアバターで表示され、さらに同じパスワードで保護されています。ですので、金庫を使えば友人や同僚に安全にファイルを送ることができます。たとえ誰かが金庫を盗んでも、パスワードがなければその中身は入手できません。誰かにパスワードを伝えれば、その人は金庫を開けることができます。安全上の理由から、電子メールではパスワードを送らないようにしましょう。電話で伝えるのが一番良い方法です。

金庫を削除するには、Finder で金庫アイコンをクリックし、そのままゴミ箱にドラッグするか、Command キーを押しながら Delete キーを押します。その金庫が開いているか閉じている状態の場合、「開いているので、ゴミ箱へ移動できません」という警告が表示されます。そのときは、金庫をしまってからやり直してください。金庫を削除する前に、すべての必要なファイルのコピーを作成しておきましょう。

電子メールやチャット・プログラムのデータを収めた金庫は、プログラムがデータを参照するため特定の場所に置く必要があるため、特殊なケースです。このような金庫を、バックアップ用のネットワークドライブやハードディスク など、他の場所に移したい場合もあるでしょう。お使いの電子メールやチャット・プログラムが必要なデータファイルを参照できなくなってしまった場合には、その金庫を選択して「復元」ボタンをクリックします。するとそのデータファイルは元の場所に戻され、金庫は削除されます。

FileGuard Dock アイコン

FileGuard を起動しているとき、Dock にある FileGuard アイコンからお使 いの Mac にある金庫一覧を表示できます。このとき開いている金庫は名前にチェックマークがついています。また、開いている金庫の数がアイコン上の赤いバッジで表示されます。Dock のアイコンを Control キーを押しながらクリックするか、クリックしたまま数秒待てば、Mac の金庫一覧と「新規金庫…」オプションが表示されます。

技術情報

FileGuard の金庫はお使いの Mac のお好きな場所に保管できます。ただし、電子メールやチャットの履歴を保管するために作成された金庫は、マウントポイントを特定の場所に設定する必要があります。そうしないと電子メールやチャット・プログラムが金庫に収められたファイルを見つけられないためです。

金庫からデータを復元する必要がある場合は、まず新規フォルダを作成して該当するアプリケーションが参照できるよう適切な名前を付け、金庫の中身をそのフォルダにコピーしてから金庫を閉じ、そのフォルダを下記通り、該当するアプリケーションが参照する場所に置いてください。(注意:~(チルダ)記号はユーザのホームフォルダを表しています。)

チャット・プログラム

Adium ~/ライブラリ/Application Support/Adium 2.0
aMSN ~/ライブラリ/Application Support/amsn
AOLインスタント・メッセンジャー ~/ライブラリ/Logs/AIM®
Apple iChat ~/書類/iChats
Fire ~/ライブラリ/Application Support/Fire
ICQ ~/ライブラリ/Preferences/ICQ
Mercury ~/Mercury
Microsoft Messenger ~/書類/Microsoft User Data/Microsoft Messenger History
Skype ~/ライブラリ/Application Support/Skype
Yahoo! メッセンジャー ~/書類/Yahoo! Conversations

電子メールプログラム

Apple Mail ~/ライブラリ/Mail
Microsoft Entourage ~/書類/Microsoft User Data/Office 2004 Identities または
~/書類/Microsoft User Data/Office 2008 Identities
Mozilla Thunderbird ~/ライブラリ/Thunderbird
Qualcomm Eudora ~/書類/Eudora Folder/Mail Folder